技術紹介
TECHNOLOGY技術紹介
TECHNOLOGY建築設備の空調配管で主として使用される管は、配管用炭素鋼鋼管(SGP)および一般冷媒配管用銅管の2種類と、ドレン排水には塩化ビニル管が使用されています。
SGP鋼管は冷水、冷却水、温水、冷温水、蒸気など主に全水方式(ファンコイルユニット方式)で、接合はねじ込みや溶接、フランジなどが使用されます。熱源機器を1箇所に集中設置し、冷温水を各所に設置された複数のファンコイルまで送水する水方式セントラル空調でSGP鋼管(白)が使われますが、この方式は比較的大きな規模の建物に採用されています。
概ね10,000m2以下の建物では、空気や水を使う方式から、個別分散方式が主流となっています。これは炭素とフッ素の化合物である冷媒を、室外機と室内機の間で、蒸発と凝縮を繰り返して効率よく熱移動させるシステムで冷房、暖房の切替が容易となります。
この個別方式はビル用マルチエアコン、パッケージエアコンなどに分類される。広く銅管が使われています。
ビル用マルチエアコンは、通称ビルマルチとも呼ばれ、1台の室外機で容量の異なる複数の室内機を個別に運転できるエアコンです。
たとえばホテルでは各客室に合った運転をすることで個別に快適な環境を作ることができます。病院でも同じで、個室ごとに温度設定をすることで快適性を維持でき、省エネルギー効果も高く、広く普及しています。
冷媒銅管は、ファンコイルユニット方式と比べると、使用圧力も高く、配管も高圧ガス保安法、冷凍保安規則などの技術上の基準に適合しなければなりません。
また、乾燥、清潔、気密を保つため保管や養生など、接合作業には細心の注意を払う必要があります。
管は、銅管(JIS H3300 C1220T 規格品)に断熱材(JIS A9511 A-PE-C-2 準拠)が被覆された空調冷媒用被覆銅管を使用します。
(一社)日本銅センターでは、JCDA 0009、JCDA0010により管の品質や試験方法などが規定され、長さ4mの直管と、19.05mm以下のサイズには、長さ20mの巻き管の2種が規定されています。室内機近くでは、扱い易い巻き管が使用されます。
室内機へはフレアー又はろう付けによる接合が古くからの一般的な接合法と言えます。
又、近年火を使わない無火気の工法が少しずつ広がってきました。現在の冷媒銅管の接合工法と使用工具などは下記のとおりです。
ろう付け継手やエキスパンダーによる拡管受口に銅管を差し込み、アセチレンガスを燃焼させて受口部を加熱し、
隙間にリン銅ろう材を流し込んで接合するもの。作業は労働安全衛生法で定めた溶接技能士又は、ガス溶接技術講習を修了した者が作業することになっている。
加熱の温度や酸化皮膜を管内に発生しないように窒素ガスを適切に流しながら施工するなど注意点も多い。一定の経験を持った熟練者が必要となります。
ろう付により室外機への接合や室内の分岐部との銅管接合されるケースが多く、従来から多くの現場で使われている工法です。
予め管端部にフレアーナットを管に差込み、接合端部を電動や手動のフレアーツールで拡管し機器側のおすねじ接続端にナットを締込んで接合するもの。
フレアー部の内面と機器側の接続端はメタルシールとなる。所定のトルクでナットを締める事が必要。
締付が不足すると冷媒漏れが、過剰に締付するとフレアー部の破損の恐れがあり、各サイズ毎にトルクレンチを使ってナットの締めトルクの管理が必要となる。
銅管のサイズ6.35mmから15.88mmの口径で殆どが機器への接合に用いられている。
管及び管継手を加熱又は溶接することなく、原則として施工現場で管を切断又は面取りなどを行い、 内蔵したシーリング材や抜け出し防止機構によって機械的に接合できる構造を持つ接合方式の管継手。次の4つのタイプがある。
ナット式
管を管継手に挿入したのち、ナットを締め付けすることによって接合する方式
端部の袋ナットを締める事で、抜け止め部材や、シール部を銅管外周部に喰い込まして固定と気密性を確保するもの。
プレス式
管を管継手に挿入したのち、専用締付工具を用いて管継手をプレスすることによって接合する方式
圧入式
管を管継手に挿入したのち、専用締付工具を用いて管継手の部材を圧入することによって接合する方式
差込式
管を管継手に差込むことによって接合する方式
ナット式
プレス式
■ 窒素置換の不徹底による配管内部のコンタミ付着、これが原因となる機器故障のリスクを機器更新まで負うことになります。
運悪く不具合が起きると、保障期間中では機器メーカーや施工会社が、保障期間後は施主がメンテ費用を負担することになります。
■ フレアー接合では、バリ取り不足によるフレアー面からの漏れや、ナット締込は、トルクレンチでのトルク管理が必要ですが、締め込み不足で冷媒漏れ、 反対に締め過ぎによるフレアー部の減肉による破損脱管のリスクも抱えています。
使用されている冷媒は旧冷媒(CFC)→代替冷媒(HCFC)→新冷媒(HFC)と進化し、空調機器も新しい冷媒に対応した省エネ型の新機種が各社から発売されています。冷媒の変化で最高使用圧力が4.3MPaとアップしますが、効率が上がったため、配管のサイズが旧配管より、1サイズ小さくできるメリットもあります。
冷媒の変遷は、2つの環境問題への対応のためで、オゾン層破壊問題はHFCによってオゾン破壊係数(ODP)はゼロ化を達成しました。しかし地球温暖化係数(GWP)は、未だゼロ化されておりません。最新の冷媒R32でもGWP=675と他の新冷媒の1/3となっていますが、STOP温暖化は急務と言えます。
フロン排出抑制法の改正により、機器の管理者は、空調機器使用中や機器の寿命による取り外し、冷媒回収とそのフロンガス廃棄完了まで、管理に法的責任も負うことになっています。
冷媒配管は施工時、使用時に絶対に漏れがあってはならないのです。
機器入れ替え工事をろう付けで実施する場合は、火災のリスク対策で、可燃物の撤去や防火養生に工数がかかり、このロスを極小化したい方、特別な技能や経験がなくても施工できる機械的管継手(火無し継手)を望まれる方に、弊社は 『おっぞんくん』 を2003年に販売を開始しました。
現在に至るまでおっぞんくんは、大きく2段階で進化し、施工性を保ったまま性能をアップかつ低価格のれいわおっぞんを2021年に上市致しました。このカテゴリーの性能規格であるJCDA0012が2018年に初めて制定されおっぞんくんは2019年に、れいわおっぞんも2021年、このJCDA性能認証を取得しました。
このような経緯で安全安心の継手へ改良しつつ、実績を重ね、リピーター様のご支援を頂いた結果、火無し施工なら 『おっぞん』 と指名頂けるブランドとなりました。
また、おっぞんくんをアルミニウム管用に改良された『アルミおっぞんくん』も開発、販売を開始しました。銅管の高騰によりアルミニウム管が冷媒配管に使用される動きも出現しています。
れいわおっぞんのナット締込で使用するレンチの開口広さBは下記のW1、W2、W3の二面巾を参照して選定下さい。
銅管サイズ38.1mm用はナット二面巾が54.7mmとなっており、開口広さが55mm以上のレンチが必要となります。
なお、38.1mm用ナットの締付トルクは約70~80N・mとなります。レンチの柄が短い場合はサヤ管など利用下さい。
サイズ (φ) | 全 長 (L) | 本体二面巾 (W1) | ナット二面巾 (W2) | ナット二面巾 (W3) |
---|---|---|---|---|
6.35 | 50.4 | 15.0 | 11.7 | - |
9.52 | 55.0 | 19.9 | 15.7 | - |
12.7 | 59.0 | 23.5 | 19.9 | - |
15.88 | 74.0 | 30.0 | 23.4 | - |
19.05 | 76.8 | 34.6 | 26.8 | - |
22.22 | 83.4 | 40.2 | 29.8 | - |
25.4 | 85.4 | 43.5 | 33.0 | - |
28.58 | 88.0 | 46.8 | 36.5 | - |
31.75 | 98.4 | 47.1 | 48.4 | - |
38.1 | 102.4 | 53.7 | 54.7 | - |
9.52 x 6.35 | 52.7 | 19.9 | 15.7 | 11.7 |
12.7 x 9.52 | 57.5 | 23.5 | 19.9 | 15.7 |
15.88 x 12.7 | 65.0 | 30.0 | 23.4 | 19.9 |
19.05 x 15.88 | 76.8 | 30.0 | 26.8 | 23.4 |
22.22 x 19.05 | 81.5 | 40.2 | 29.8 | 26.8 |
25.4 x 22.22 | 85.8 | 43.5 | 33.0 | 29.8 |
28.58 x 25.4 | 88.1 | 46.8 | 36.5 | 33.0 |
31.75 x 28.58 | 93.5 | 47.1 | 48.4 | 36.5 |
38.1 x 31.75 | 100.7 | 53.7 | 54.7 | 48.4 |
製品情報
技術紹介
実績
ダウンロード
会社情報
配管の変遷
採用情報
メックサポート
プライバシーポリシー
インフォメーション
English
中文